『廃墟少女』◆退廃的でスタイリシュなアートゴシック漫画
廃墟マニアの方ってけっこう世の中に多い気がします。
私はマニアとまではいかないまでも、近所に素敵な廃墟工場があると
ドライブがてら、見に行ったりします。
さて、この漫画「廃墟少女」(ほか3篇収録)では、
2人の仲のいい少女が、とある廃墟で予想もつかないような衝撃事件を引き起こします。
【廃墟少女・冒頭あらすじ】
主人公は、ショートカットのボーイッシュな風子(かぜこ)。
親友の百花(ももか)は、体が病弱で入退院ばかり。
ある日、風子は百花に突然背後から頭を殴られ、気が付けば
廃墟でがんじがらめに監禁されていました。
百花は、風子にある要求をします。それは、
3年前の忘れ物を、3日以内に探してきてほしい、というもの。
どうやら3日後には、この廃墟は爆破処理される予定とのことで、
3日以内にその忘れ物とやらを探し出さねば、風子は死ぬことに・・・。
ワケも分からず風子は廃墟内を探し回りますが、
廃墟を巡っているうちに、風子は自分の3年前の記憶を
思い出し始めます。「私は男に監禁されていた気がする・・・」。
この「廃墟少女」、最初は奇をてらいすぎて意味不明な感じもしますが、
物語の終わりには、ちゃんと数々の謎の辻褄が合い、心地よい収束を迎えます。
こういう漫画、好きです。ハラハラさせてくれるし、先が読めないのがイイ。
【絵柄がスバラシイ・・・作者さんは誰?】
作者さんのお名前は「尚月地」となっていて、
最初海外の方かな?なんて想像したんですが、
表記の並びが逆なだけで「ツキジナオ」さんという女性の方でした。
ほかにも素敵な漫画を多数お描きになっています。
なんていうか、柄が独特で細やかなんですね。色もすごく美しい
また、登場するモチーフがすべてゴシックでロックでパンク。
ロココやスチームパンクなどもあり。全てに退廃美が漂います。
命が尽きたり、モノが壊れたり、時が移ろったり・・・というところを
お耽美にクローズアップして描き出した作品。
廃墟も、特有の感性をもつ儚げな少女も、病弱というところも、
すべて終焉の見えているうつろな存在です。
そういうものに、作者さんは美を見出していそうな感じ。
とってもスキなテイストです。ハマっちゃいそう。
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