漫画『帝一の國』の番外編の”ゴシック愛好家あるある”(笑)

漫画『帝一の國』の番外編の”ゴシック愛好家あるある”(笑)

私の大好きな漫画『帝一の國』(古谷兎丸さん作)。

登場人物が、総理大臣のイスを将来狙うことのできる高校に入り

生徒会長の座を奪い合うハイセンスなオモシロ漫画です。(和ゴス要素あり)

今回は、10巻に収録のパンクゴシック(?)な短編、

「ロックンロール・ミッチェル★」に出てくる”吾郎くん”について。

【八百屋の息子、しかしお耽美ロック系男子】

吾郎はお耽美を愛し、ロックを愛する繊細な少年。

高校では、大金持ちの同じ趣味の親友ルルカ(通り名)少年と

タッグを組んでいます。学園内では、美の伝道師みたいなポジション。

「吾郎」という名前なのに「ミッチェル」と名乗っています。

ある日、ルルカに「家に遊びに行かせて~」と懇願されるミッチェルですが、

「退廃的な家なのよ(※家が古いだけ)と言いつつ、うまく断り続ける。

じつは彼の家はかなり貧しく、古い八百屋を営む両親と暮らしています。

しかし、大金持ちの親友の手前、「お野菜のソムリエ」業だと嘘をついている。

思春期特有の切ないお悩みです。ご両親は立派な人たちなんですが・・・。

【自分の部屋のみ超絶ゴシックに演出】

上がミッチェルのお部屋。大変なことになっています。

和風の古い家屋にもかかわらず、一部屋だけこんなテイスト(笑)。

めちゃくちゃゴスです。黒アイアン、シャンデリア、チェックの床、

関節人形、スカルの置物、鳥かご、蝶の標本・・・。

こだわりのお部屋に満足していそうなミッチェル。しかし、父が乱入。

親とこういうやり取りを経験って、多くの人が

お持ちなのではないでしょうか(笑)。私ももれなく経験しました。

「おばけ屋敷じゃねえ‼退廃っていうんだ‼」とか叫んでる。可愛い笑。

私もかつて、チャイナインテリアブームだった頃、

安いチャイナシルクを天井から吊るし、母にドヤされていました。

思春期の頃って、「ダサイ」と思うことを極端に排除するんですよね。

八百屋さんはどこもダサくないですが、ゴシックな世界とは

たしかにかけ離れている笑。「お野菜ソムリエ」を名乗りたくなるのも分かる・・・かも?

さらに、商店街の売り上げが落ちて、家計が怪しくなってきたので

もしかしたら引っ越すかも・・・そんなとき、

とりあえず引っ越し先は「ルーマニア」と言っておく風潮!

しかもトランシルバニア。吸血鬼で有名な、ゴシックな地名です。

けっきょく、親友にビンボーがバレてしまうミッチェル。

しかし、親友のお父さんがこの新鮮な八百屋をひいきにしていたことが発覚し、

潤沢な経済力で、このあたりの商店街をプロデュース&一新。

結果、ミッチェルの八百屋は「ベジタブルマイスターのお店MITCHELL」へと生まれ変わり、

パパンもこのとおり、欧米風の外貌に。

すべてうまく収まったのでした、めでたしめでたし★という喜劇ストーリー。

『帝一の國』のめちゃくちゃな登場人物、私は大好きです。



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